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参考資料

4-① PTO における品質検査と品質管理:歴史的発展・・・・・・・・・・・・・・・

4-② Allowance Review チェックリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4-③ In-Process Review チェックリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4-④ 顧客満足度調査:依頼状、調査票・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

資料4-①

出展:The Pulse- February 1999

PTOにおける品質検査と品質管理 歴史的発展(1999年時点)

特許商標庁(PTO)は長年にわたり品質の問題に注目してきた。この40年間というも の PTO では品質を監視し改善することを目的とした様々なプログラムやプロジェクトが 策定されてきた。これに関しては、1961年に長官が行った調査こそ、現在における正式な 品質プログラムのルーツに相当するものだということができる。同調査においては、①特 許品質の問題を担当する組織(これは裁判所に訴えられた特許の半数が無効と判断された ことを指摘する過去の研究結果を受けての提案である)、②審査官を対象とした正式な研 修・訓練のためのプログラムを行うことを目的とする組織、の2つの組織を創設するべき ことが推奨され、その結果として、Office of Examining Control(審査管理課)とPatent

Academy(パテント・アカデミー)が創設された。

1963 年には、第一線で働く審査長(SPE)を検査担当者(reviewer)とする品質評価 システムが導入された。本プログラムは品質検査(quality review)と品質管理(quality

control)の両方を目的とするものであったが、しかし1964年には停止されることになっ

た。これにより非常に多くの時間を審査長が取られるようになったこと、そして具体的な ガイドラインが与えられていなかったことから多くの重要でない問題に関しても検査が行 われる結果となったこと、がその理由である。

その後、1966年には、「産業に関する大統領諮問委員会」から「特許庁は、発行される 特許の品質を継続的に評価するための効果的な管理システムを策定し維持すべきである」

とする勧告が発表された。この考えはその後におけるすべての特許品質プログラムに受け 継がれている。

1967年のプログラムにおいては、品質検査機能と品質管理機能が分離され、特許審判官 たちが品質検査機能を担当することになった。品質検査の対象となったのは、特許性、サ ーチ分野及び実務・手続面(Practice and Procedures)であるが、本プログラムも1970 年には廃止された。その理由としては、それにより審査官たちが過度の時間を取られるよ うになったこと、そして発見された問題を是正するための措置が定められていなかったた め、瑕疵があることを知りながらも特許を発行しなければならない、という事態も生じた ことを指摘できる。すなわち、品質検査と品質管理の分離の結果として、それまで存在し ていた品質管理機能が失われることになったのであった。

1974年2月、商務省は、継続的な品質管理プログラムの創設とその1974年4月からの 実施を承認した。新プログラムは、1967年プログラムと同様に品質検査機能と品質管理機 能とを分離するものであったが、しかし、1967年のプログラムとは異なり、特許性又は特 許の品質に影響を与えるその他の問題がある出願は、問題を是正するため特許審査部門に 差し戻されることになった。これにより品質管理機能は特許審査部門が果たすこととなっ たわけである。新プログラムは、当初は各部門から出向してきた9名のフルタイムのスタ ッフにより担当されることとなった(うち3名は化学、電気、機械の各部門からの1名ず つ。各スタッフの任期は 6 ヵ月だが更新可能とされた)。品質検査は継続的に行われるも のとされた。1975年11 月には常任のスタッフ9名による検査体制となった。その後は、

各部門からの出向スタッフも使われるようになった。出向スタッフは当初は運用・手続面

資料4-①

出展:The Pulse- February 1999

に関する検査にのみ用いられたが、後には特許性に関する問題も扱うようになった。出向 スタッフの追加は、検査サンプル数の増加にしたがって行われたほか、常任のスタッフが 多くの時間を割くべきプロジェクトが実施された際などに行われた。9 名の常任スタッフ は、OPQR(特許品質管理課)の中核的スタッフとしての役割を果たしており、これは出 向検査官の人数が増加した後も変わることはなかった。

1976年には、特許の品質は低いとの一般の認識及び特許の品質に関する客観的データ、

について調査を行うことを目的とした特別委員会が特許庁長官により創設された。同委員 会は、1974年の特許品質検査プログラムこそは特許審査プロセスの質を示す最善かつ唯一 の指標であるとの見解を報告した。1978 年には、産業革新諮問委員会(the Advisory Committee on Industrial Innovation)の特許情報・特許政策小委員会(Subcommittee on Patent Information and Policy)がいくつかの勧告を公表したが、そこにはUSPTOにお ける品質プログラムを拡大し、特許査定された出願のサンプル数を増やすべき、との内容 も含まれていた。さらに1981年には、外部の専門家が行った統計的調査を踏まえる形で、

サンプル数の調整も行われた。その後、サンプル数の実質的な変更は十数年にわたり行わ れなかった。1996年には外部の専門家チームの勧告に基づき統計的精度を向上させるため のサンプル数の調整が行われた。

特許品質の改善と維持を目指す活動は、当初は各部署間の協力による検査・管理一体型 の構造を採っていたが、1967年以降は、検査機能の方がより注目されることとなった。も ともと品質検査プログラムは、発行された特許の有効率を統計的に測定するための手段に 過ぎないとみなされていたが、1975 年以降は、OPQR が品質検査プログラムを管理する 部署として特許査定された出願の品質評価を担当し、さらに評価結果を全体的な品質管理 活動に活かすため、それを幹部層に提出するという作業も担当することになった。

1980年代においては、全庁的な品質プログラムの拡大とTQM化が行われた。TQM(総 合的品質管理)という考え方の前提には、世界的な優良企業が採用している最も優れた方 法(ベストプラクティス)を採用するならば、品質面での改善が見られるはずだとの思想 がある。

TQM の優れたモデルを示すものとしてはマルコム・ボルドリッジ賞受賞基準が有名だ が、しかし最も単純な形で示すならばTQMを以下の5つの主要要素に分解することがで きるだろう。①顧客中心主義(現在における利用者のニーズを特定するとともに将来にお ける利用者のニーズをも予測した工程(プロセス)の開発)、②プランニング・プロセス(利 用者のニーズを成功のために不可欠な行動へと転換していくものとなるような事業プラン の開発。かかるプランは、成功の鍵となる要素を明らかにした上で、それを組織全体に配 備させる内容のものでなければならない)、③及び④プロセスの管理と改善(質の高い成果 物及びサービスを常に提供できるよう庁の中核業務を管理すること、それと同時に職員に 適切な訓練や指導、高い成果をあげていくために必要となる良質なツールを与えていくこ と、がこれに含まれる)、⑤完全な関与(幹部層がリーダーシップを取ると同時に、組織の 全員が品質管理活動に参加していくことが必要。もしも幹部層が事業の成功に向けた明確 な方向性を示し、事業上の目的を達成するために品質管理に関する原則を自由に適用する 権限を下の者たちに与え、基本的な品質管理手段や進んだ品質管理手段を使いこなすため の訓練を職員に提供し、品質改善チームの活動に協力するのであれば、世界でも一流レベ

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出展:The Pulse- February 1999

ルの品質を達成することができるだろう)。

これまで紹介したプログラムはすべて付与される特許の質を重視するものであった。

しかし、1990年代には、政府業務の効率性向上の必要から、政府全体における業務方法 の見直しが開始されることとなった。結論からいうと、かかる業務見直し活動は、顧客サ ービスや顧客満足という考え方を政府機関にもたらすこととなった。USPTOにおいては、

外部利用者との接点的な役割を果たすべきものとしてサービス改善センター(Center for

Quality Services:CQS)が創設され、USPTO 設立以降初めて、サービスに対する評価

が行われ、また顧客意見の収集も行われるようになった。USPTO は、クリントン政権の 支援(大統領命令12862号)を受ける形で、業務見直し権限を積極的に受け入れ、すべて の業務機能を最も基本的なレベルから見直し合理化するための全庁的な努力を開始した。

かかる見直しプロセスの一環として、PTOにおける品質検査や利用者重視のあり方に対 する徹底的な再評価も実施された。その結果、そのメンバーを様々な部署から機能横断的 に集める形で業務見直しチーム(Reengineering Team)が結成され、同チームから伝統的 な完成物検査に加えインプロセス・レビュー(中間検査)をも行うことを内容とする品質 検査コンセプトが提案されることとなった。また、品質検査は、利用者により特定された 品質上の問題をターゲットとする形で行われることとなった(かかる特定はサービス改善 センターが管理するフォーカスグループとのセッションを通じて行われる)。

さらに、それぞれの審査グループ(現在のテクノロジーセンター)により多く資源を与 え、また審査グループ内においてより多くの訓練を受けられるようにすることを内容とす る提案もなされたほか、品質保証専門官(QAS)と名付けられた品質担当者を現場レベル で任命することも行われた。これらの業務構造の見直しと改革は、まず半導体技術の審査 を担当する部署で試験的に実施されたが、現在(1999年当時)では業務見直しチームによ る提案のほとんどをすべてのテクノロジーセンターに導入するための努力が OPQR 及び CQSの協力により進められている。

初期の品質管理努力から大きく変わった点としては、利用者(顧客)こそ品質の評価に 重要な役割を果たす存在であることについての認識がなされるようになったことがある。

利用者の意見は、良質の成果物とサービスを利用者に提供するための不可欠な要素という ことができる。この数年の間には、特許局内部において品質が高いとはどういうことかを 定義し品質を測定するための重要な手段として、サービス基準、利用者調査及びフォーカ スグループ等が登場することになった。また、利用者にとっての品質という概念を含むよ う「品質」の定義が拡大されるのに伴い、品質評価のために使用される方法も大きく変わ ることになった。すなわち、従来の最終チェックや瑕疵率記録等のアプローチに加え、そ れを補完し、より将来を見通したアプローチであるインプロセス・レビュー(中間検査)

や継続的品質改善の考え方(つまり、成果物やサービスの品質を最終段階だけではなく中 間段階においても測定するというアプローチ)も採用されることになったのである さらに最近には、パテント・コスト・センター(Patent Cost Center)により、「職員の 能力向上と職員への権限委譲を通じ利用者の期待を上回るサービスを提供する」という品 質目標が採択された。これは「特許事業目標Ⅳ(Patent Business Goal IV)」として一般 的に知られるものである。さらに、1996年に行われた利用者調査の結果、顧客の期待を満 たすために達成されるべき以下の4つの下位目標が特定された。①利用者を待たせること